どうぶつのわ

ワンちゃんのかゆみについて

ワンちゃんが体をかゆがる原因として、皮膚に住むダニ、ノミ、細菌、カビ、ホルモン、アレルギーなどが挙げられます。それぞれ原因を見つけ治療する必要がありますが、今回はその中でもアレルギー性皮膚炎についてのお話です。

 

そもそもアレルギー性皮膚炎は、食べ物による食物アレルギーと環境中の物質による環境性アレルギー性皮膚炎の2つに大別されます。

 

食物アレルギーは顔、特に口まわりに出やすく、食事の直後に症状が出る事も数日経ってから出る事もあります。また環境性アレルギー性皮膚炎は、耳まわり・首・おなか・内股など、床や地面と接触しやすいところに出る事が多いのが特徴です。

食物アレルギーは、いつものフードをアレルギー対応の物に変える、おやつを変えるなどの食生活の見直しが必要となります。一方、環境性アレルギー性皮膚炎に対しては、薬の内服や生活環境の改善のほか、病院に1日お預かりして行う薬浴があります。

 

この薬浴について、ご紹介したいと思います。

 

この薬浴というのは、日本獣医生命科学大学 皮膚科担当 百田 豊講師(看護学科臨床部門)により発案されたもので、正式にはMMD・パルス療法といいます。

簡単にご紹介すると、抗生剤・抗カビ剤・抗炎症剤の塗り薬、シャンプー、保湿剤を用いた方法で、この薬浴に併せて、皮膚の保護作用のあるサプリメント、そして皮膚のゴワゴワ(肥厚・苔癬化)やガサガサ(乾燥・フケ)を抑え、きれいな皮膚を作る作用のあるお薬を飲んで頂きます。

 

下の写真は、実際に当院にて薬浴されたワンちゃんのbefore/afterです。

 

◆トイ・プードル 8歳 去勢済み

こちらのワンちゃんはアレルギー対応のフードを食べ、抗生剤や抗炎症剤を内服するもかゆみがひかないとのことで来院され、薬浴を行いました。

MMD療法 経過

左から 薬浴開始前の胸、お腹と足、7回目終了後の胸、お腹と足

 

薬浴を始める前は皮膚も肥厚し赤みもひどかったのですが、薬浴後からは徐々にかゆみが落ち着き、その後は皮膚の状態を見ながら1~2週おきに薬浴した結果、7回目にはほとんど赤みも無くさらさらしっとりの皮膚になりました。今では赤みやかゆみ、ガサガサのひどい時のみ薬浴を行っています。

 

環境性アレルギー性皮膚炎は体質によるものですので、一生付き合ってゆかねばなりません。しかし、かゆみや不快感をコントロールしてあげることでワンちゃん本人の生活の質を上げることはできます。

 

この薬浴について気になられたかたは、お気軽にスタッフにお尋ねください。

 

 

※薬浴につきまして

第157回 日本獣医学会 学術集会における以下の発表を参考にさせていただいております。ありがとうございます。

 

象皮様皮膚を呈する重度マラセチア皮膚炎に対する新規治療法“MMD療法”の検討

○ 百田 豊 1、荒井 延明 2、小野沢 栄里 1、宮部 真裕 1、島田 健一郎 1、森 昭博 1、

呰上 大吾 1、石岡 克己 1、左向 敏紀 1

1 日獣大 獣医保健看護学科 臨床部門、

2 スペクトラムラボ・ジャパン(株)

 

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